原発性鼻腔結核の1症例

最近の優れた抗結核剤の普及や衛生行政の充実とともに肺結核症を中心とする結核症は著しく減少した。しかし現在でも肺結核症が依然として認められるように, 耳鼻咽喉科領域においても結核性疾患に, 臨床の場において時に遭遇し, 鑑別疾患として念頭においておかなければならないことがある。 59歳女性で右鼻閉を主訴に受診し, 鼻内所見にて鼻中隔右鼻腔側に腫瘤を認め, 組織学的および細菌学的に確定診断がなされた稀な原発性鼻腔結核の1例を報告した。 鼻腔内腫瘤性病変の鰭別診断にあたって.結核性疾患を念頭におく必要性があると思われた。...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 36; no. 6; pp. 723 - 726
Main Authors 田原, 哲也, 大上, 麻由里
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.12.1993
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo1958.36.723

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Summary:最近の優れた抗結核剤の普及や衛生行政の充実とともに肺結核症を中心とする結核症は著しく減少した。しかし現在でも肺結核症が依然として認められるように, 耳鼻咽喉科領域においても結核性疾患に, 臨床の場において時に遭遇し, 鑑別疾患として念頭においておかなければならないことがある。 59歳女性で右鼻閉を主訴に受診し, 鼻内所見にて鼻中隔右鼻腔側に腫瘤を認め, 組織学的および細菌学的に確定診断がなされた稀な原発性鼻腔結核の1例を報告した。 鼻腔内腫瘤性病変の鰭別診断にあたって.結核性疾患を念頭におく必要性があると思われた。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo1958.36.723