腎機能障害患者におけるgrepafloxacinの体内動態に関する検討
腎機能障害患者におけるgrepafloxacin (GPFX) の体内動態を検討し, 以下の結論を得た。 GPFX200mg単回投与後の平均最高血中濃度は, 軽度障害群 (90≧Ccr>60) では4.3時間後に0.46μg/ml, 中等度障害群 (60≧Ccr>30) では4.4時間後に0.54μg/ml, 高度障害群 (30≧Ccr) では5.9時間後に0.37μg/mlであり, 血中消失半減期はそれぞれ11.2, 12.8, 13.0時間, AUCはそれぞれ6.31, 7.51, 5.96μg/mlであった。 72時間までの尿中回収率は軽度障害群で6.9%, 中等度障害群で7...
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| Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 43; no. Supplement1; pp. 190 - 193 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
31.07.1995
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| Subjects | |
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| ISSN | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement1_190 |
Cover
| Summary: | 腎機能障害患者におけるgrepafloxacin (GPFX) の体内動態を検討し, 以下の結論を得た。 GPFX200mg単回投与後の平均最高血中濃度は, 軽度障害群 (90≧Ccr>60) では4.3時間後に0.46μg/ml, 中等度障害群 (60≧Ccr>30) では4.4時間後に0.54μg/ml, 高度障害群 (30≧Ccr) では5.9時間後に0.37μg/mlであり, 血中消失半減期はそれぞれ11.2, 12.8, 13.0時間, AUCはそれぞれ6.31, 7.51, 5.96μg/mlであった。 72時間までの尿中回収率は軽度障害群で6.9%, 中等度障害群で7.4%, 高度障害群で3.0%と, 高度障害群で僅かに低下した。 これらの成績から, GPFXは主に胆汁中に排泄され, その体内動態は腎機能障害による影響を受けにくく, したがって腎機能障害例においてもとくに投与量, 投与間隔を調節する必要はないものと考えられた。 |
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| ISSN: | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement1_190 |