サルコイドーシスの病因, 診断および治療

サ症自験例229例につき, 難治性の要因, 発症要因並び診断・治療における問題点を検討した. 難治の要因として上気道慢性感染巣の存在が大きく, 他に overwork や過飲酒が考えられた. 病因として, 上気道感染巣よりの連鎖球菌が下気道に入り, 抗原として作用すること, 肺胞洗滌液にみられるのと同じような反応がSCWと末梢血リンパ球反応との間にみられること, その際免疫複合体はリンパ球反応低下に作用する所見を得た. 診断・治療について, BHLが明らかでないぶどう膜炎例の鑑別診断, SACEに影響を与えるものとしての腎障害の問題, remission の判定におけるSACEの経過及び Ga...

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Published in日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 24; no. 11; pp. 1192 - 1199
Main Author 重松, 信昭
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 日本呼吸器学会 25.11.1986
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ISSN0301-1542
1883-471X
DOI10.11389/jjrs1963.24.1192

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Summary:サ症自験例229例につき, 難治性の要因, 発症要因並び診断・治療における問題点を検討した. 難治の要因として上気道慢性感染巣の存在が大きく, 他に overwork や過飲酒が考えられた. 病因として, 上気道感染巣よりの連鎖球菌が下気道に入り, 抗原として作用すること, 肺胞洗滌液にみられるのと同じような反応がSCWと末梢血リンパ球反応との間にみられること, その際免疫複合体はリンパ球反応低下に作用する所見を得た. 診断・治療について, BHLが明らかでないぶどう膜炎例の鑑別診断, SACEに影響を与えるものとしての腎障害の問題, remission の判定におけるSACEの経過及び Ga-scan 成績の見方についての検討を述べた.
ISSN:0301-1542
1883-471X
DOI:10.11389/jjrs1963.24.1192