Garenoxacinのラットにおける反復経口投与毒性試験
Garenoxacin mesilate hydrate (GRNX) をSD系ラットに3カ月間反復経口投与し (雄50, 100, 200および400mg/kg群, 雌100, 200, 400および800mg/kg群), その毒性を調べるとともに, 雄の200および400mg/kg群ならびに雌の400および800mg/kg群については1カ月間の休薬期間を設けて回復性を調べた。 雄の100mg/kg以上の群では肝細胞の脂肪滴沈着が, 200mg/kg以上の群では体重増加抑制, アルカリ性フォスファターゼの増加および心臓重量の減少が, 400mg/kg群ではトリグリセリドの減少および唾液腺重量...
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| Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 55; no. Supplement1; pp. 34 - 41 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
01.10.2007
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1995.55.Supplement1_34 |
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| Summary: | Garenoxacin mesilate hydrate (GRNX) をSD系ラットに3カ月間反復経口投与し (雄50, 100, 200および400mg/kg群, 雌100, 200, 400および800mg/kg群), その毒性を調べるとともに, 雄の200および400mg/kg群ならびに雌の400および800mg/kg群については1カ月間の休薬期間を設けて回復性を調べた。 雄の100mg/kg以上の群では肝細胞の脂肪滴沈着が, 200mg/kg以上の群では体重増加抑制, アルカリ性フォスファターゼの増加および心臓重量の減少が, 400mg/kg群ではトリグリセリドの減少および唾液腺重量の減少がみられた。一方, 雌の400mg/kg以上の群ではアルカリ性フォスファターゼの増加, 唾液腺重量の減少および関節軟骨障害が, 800mg/kg群ではトリグリセリドの減少, 心臓重量の減少および肝細胞の脂肪滴沈着がみられた。休薬期間終了時には雄の400mg/kg群および雌の800mg/kg群で, 関節軟骨部の骨軟骨症がみられた。その他, 軟便および盲腸腔の拡張などGRNXの抗菌作用による腸内細菌叢の変動に起因すると考えられる変化が各群にみられた。これらの結果から, 本試験における無毒性量は雄で50mg/kg, 雌で200mg/kgと判断した。トキシコキネティクスでは血漿中濃度に性差がみられ, 雌のAUC0-∞ は雄の約1/4~1/3であった。 以上の変化はいずれもフルオロキノロン系抗菌薬のラット反復投与毒性試験においてみられる変化であり, GRNXに特有の変化はなかった。 |
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| ISSN: | 1340-7007 1884-5886 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.55.Supplement1_34 |