抗アレルギー薬投与前後の血中サイトカインの変動

通年性アレルギー性鼻炎患者10例に抗アレルギー剤の一つであるazelastine hydrochloride (塩酸アゼラスチン) を投与し, 投与前後における血中サイトカイン (IL-3, 4, 6, GM-CSF, IFN-γ, TNF-α) の濃度をELISA法にて測定した。その結果, これらのサイトカインのうちIL-6のみの変動, すなわち抗アレルギー剤投与による血中IL-6の濃度の低下が観察された。アレルギー性鼻炎において血中のIL-6濃度の変動を検討した報告は今回初めてである。もともと血中IL-6の高い症例において血中IL-6濃度の減少は, 塩酸アゼラスチンのアレルギー性鼻炎に対す...

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Published in耳鼻咽喉科展望 Vol. 38; no. 1; pp. 35 - 38
Main Authors 池間, 陽子, 谷内, 晶子, 持松, いづみ, 松田, 秀樹, 佃, 守
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.02.1995
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo1958.38.35

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Summary:通年性アレルギー性鼻炎患者10例に抗アレルギー剤の一つであるazelastine hydrochloride (塩酸アゼラスチン) を投与し, 投与前後における血中サイトカイン (IL-3, 4, 6, GM-CSF, IFN-γ, TNF-α) の濃度をELISA法にて測定した。その結果, これらのサイトカインのうちIL-6のみの変動, すなわち抗アレルギー剤投与による血中IL-6の濃度の低下が観察された。アレルギー性鼻炎において血中のIL-6濃度の変動を検討した報告は今回初めてである。もともと血中IL-6の高い症例において血中IL-6濃度の減少は, 塩酸アゼラスチンのアレルギー性鼻炎に対する効果を推察する指標として有用であると示唆された。
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo1958.38.35