糖尿病患者に発生した顎部壊死性筋膜炎の1例

コントロール不良の糖尿病が重篤な感染症を継発することはよく知られている。なかでも壊死性筋膜炎は浅筋膜の重篤な壊疽を特徴とする重症感染症である。 われわれはコントロール不良の糖尿病に併発した壊死性筋膜炎の1例を経験した。症例は60歳男性で右側下顎の疼痛と腫脹を主訴に当科を受診した。精査の結果, 右側下顎智歯の急性周囲炎が原因であると思われた。壊死性筋膜炎の処置については, 抗生剤の投与および糖尿病のコントロールによる全身状態の改善だけではなく, 早期の診断と外科的掻爬が重要と思われた。...

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Published in有病者歯科医療 Vol. 4; no. 1; pp. 31 - 34
Main Authors 鶴迫, 伸一, 水谷, 英樹, 藤内, 祝, 上田, 実, 各務, 秀明, 宇佐美, 雄司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本有病者歯科医療学会 31.08.1995
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ISSN0918-8150
1884-667X
DOI10.11255/jjmcp1992.4.31

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Summary:コントロール不良の糖尿病が重篤な感染症を継発することはよく知られている。なかでも壊死性筋膜炎は浅筋膜の重篤な壊疽を特徴とする重症感染症である。 われわれはコントロール不良の糖尿病に併発した壊死性筋膜炎の1例を経験した。症例は60歳男性で右側下顎の疼痛と腫脹を主訴に当科を受診した。精査の結果, 右側下顎智歯の急性周囲炎が原因であると思われた。壊死性筋膜炎の処置については, 抗生剤の投与および糖尿病のコントロールによる全身状態の改善だけではなく, 早期の診断と外科的掻爬が重要と思われた。
ISSN:0918-8150
1884-667X
DOI:10.11255/jjmcp1992.4.31