7日間の尿中食塩およびカリウム排泄量測定の簡便法
尿中食塩 (NaCl) およびカリウム (K) 排泄量は同一人でも日によって変動するため、普段の平均値を得るには7日または14日間の測定が必要である。本研究では濾紙法を用いて7日問の平均値を得る簡便法について検討した。尿試料は、減塩教室参加者115人について連続7日間、起床後2回目の尿を濾紙片に吸着、乾燥することによって収集した。7日間の濾紙片を重ね、端約1mmを縦に切り取った後、7日間の各濾紙片および切り取った濾紙片を一括したものから、希塩酸で尿成分を抽出し、ナトリウム (Na) 、K、クレアチニン (Creat) 濃度を測定した。Kawasakiらの推定式で24時間のNaClとK排泄量を計...
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Published in | 日本循環器病予防学会誌 Vol. 38; no. 3; pp. 138 - 142 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
社団法人 日本循環器管理研究協議会
30.10.2003
日本循環器管理研究協議会 |
Subjects | |
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ISSN | 1346-6267 |
DOI | 10.11381/jjcdp2001.38.138 |
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Summary: | 尿中食塩 (NaCl) およびカリウム (K) 排泄量は同一人でも日によって変動するため、普段の平均値を得るには7日または14日間の測定が必要である。本研究では濾紙法を用いて7日問の平均値を得る簡便法について検討した。尿試料は、減塩教室参加者115人について連続7日間、起床後2回目の尿を濾紙片に吸着、乾燥することによって収集した。7日間の濾紙片を重ね、端約1mmを縦に切り取った後、7日間の各濾紙片および切り取った濾紙片を一括したものから、希塩酸で尿成分を抽出し、ナトリウム (Na) 、K、クレアチニン (Creat) 濃度を測定した。Kawasakiらの推定式で24時間のNaClとK排泄量を計算し、7日間の平均値と一括測定値の相関を見た。NaCl、K、Na-K比の相関係数および回帰方程式はそれぞれr=0.942 (p<0.001) 、y=1.0448x+0.5213; r-0.932 (p<0.001) 、y=1.0455x+0.0262; r=0.903 (p<0.001) 、y=1.1128x-0.0013であった。これらの回帰方程式に一括測定値を代入して求めた平均推定値と7日間の平均値間にはNaCl、K、Na-K比共に有意差が見られなかった。 |
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ISSN: | 1346-6267 |
DOI: | 10.11381/jjcdp2001.38.138 |