被殼出血の転帰に影響を与える因子についての多変量解析による検討 臨床観察因子とCT所見因子との比較
被殻出血の転帰に関わる因子について検討した.個々の因子と転帰との関係をX2検定し, 5%の有意水準で転帰と関係があると判定された因子を多変量解析 (数量化2類) した。X2検定で有意差を認め, 多変量解析に用いた因子はEdinburgh 2 Coma Scale (E2CS) による意識レベル, 瞳孔所見, 呼吸状態, 麻痺の程度, 発症から当科入院までの時間, 飲酒歴, 高血圧の既往歴, およびCT上の血腫の大きさ, 正中偏位, 脳室穿破の有無である。臨床観察因子による判別率は83%と最も高く, CT所見因子による判別率は78%, 臨床観察およびCT所見因子からの判別率は81%であった. こ...
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          | Published in | 脳卒中 Vol. 15; no. 1; pp. 77 - 83 | 
|---|---|
| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本脳卒中学会
    
        25.02.1993
     | 
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| ISSN | 0912-0726 1883-1923  | 
| DOI | 10.3995/jstroke.15.77 | 
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| Summary: | 被殻出血の転帰に関わる因子について検討した.個々の因子と転帰との関係をX2検定し, 5%の有意水準で転帰と関係があると判定された因子を多変量解析 (数量化2類) した。X2検定で有意差を認め, 多変量解析に用いた因子はEdinburgh 2 Coma Scale (E2CS) による意識レベル, 瞳孔所見, 呼吸状態, 麻痺の程度, 発症から当科入院までの時間, 飲酒歴, 高血圧の既往歴, およびCT上の血腫の大きさ, 正中偏位, 脳室穿破の有無である。臨床観察因子による判別率は83%と最も高く, CT所見因子による判別率は78%, 臨床観察およびCT所見因子からの判別率は81%であった. これらの結果から臨床観察因子がCT所見因子よりも予後判別に対してより大きな影響を与えていることが推察された。 | 
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| ISSN: | 0912-0726 1883-1923  | 
| DOI: | 10.3995/jstroke.15.77 |