勃起不全の診断 第7報 Dynamic cavernography
勃起の発現と維持は, 陰茎海綿体内の血流の増加と静脈系への流出の減少により調節される. 静脈系への流出の調節が異常である静脈性インポテンス (IMP) の診断を目的として, dynamic cavernography をIMP患者103例に施行した. 同時に, 勃起機能検査, パパベリンテスト, PBIの測定を可能なかぎり施行し, dynamic cavemography の結果と比較した. 結果は以下のごとくである. 1) 103例中3例が疼痛などのため検査を中断した. また11例は流量200ml/minでも勃起が発現しなかった. 2) 造影上リークの認められた群は認められない群に比べ有意に...
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          | Published in | 日本泌尿器科學會雑誌 Vol. 78; no. 8; pp. 1354 - 1360 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            社団法人 日本泌尿器科学会
    
        20.08.1987
     The Japanese Urological Association 社団法人日本泌尿器科学会  | 
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0021-5287 1884-7110  | 
| DOI | 10.5980/jpnjurol1928.78.8_1354 | 
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| Summary: | 勃起の発現と維持は, 陰茎海綿体内の血流の増加と静脈系への流出の減少により調節される. 静脈系への流出の調節が異常である静脈性インポテンス (IMP) の診断を目的として, dynamic cavernography をIMP患者103例に施行した. 同時に, 勃起機能検査, パパベリンテスト, PBIの測定を可能なかぎり施行し, dynamic cavemography の結果と比較した. 結果は以下のごとくである. 1) 103例中3例が疼痛などのため検査を中断した. また11例は流量200ml/minでも勃起が発現しなかった. 2) 造影上リークの認められた群は認められない群に比べ有意に発現流量, 維持流量共に高かった. しかしリークの認められる症例にも流量の少ない症例が多く, 造影所見だけでは静脈性IMPとは診断できない. 3) 勃起機能検査で機能的IMPと診断した症例は器質的IMPと診断した症例に比べ有意に流量は低かった. パパベリンテストで勃起の発現する症例は発現しない症例に比べ有意に流量は低かった. PBIと dynamic cavernography の問には相関を認めなかった. 5) 一番有意の相関が認められたパパベリンテストの結果から, パパベリンテスト正常群の平均+2SD以上である発現流量140ml/min以上, 維持流量50ml/ml以上を静脈性IMPとした. 6) 静脈性IMPの頻度は100例中41例であった. | 
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| ISSN: | 0021-5287 1884-7110  | 
| DOI: | 10.5980/jpnjurol1928.78.8_1354 |