口腔癌術後機能障害の評価と治療 評価: 構音障害
本研究の目的は口腔癌の術後構音機能評価の標準化である。日本語単音節発語明瞭度, 会話明瞭度検査を113名の口腔癌患者についておこない, 74名に質問票を用いた患者の自己評価を行った。これら3つは比較的簡便な方法であり会話機能評価によく用いられてきた。 1.単音節明瞭度は評価音節数によって異なっていた。中等度と高度障害例において25音節明瞭度は100音節明瞭度に比べかなり低い値を示した。一方67音節明瞭度は障害の程度に関わらず100音節よりやや高かった。 2.軽度障害例において単音節明瞭度と会話明瞭度の相関は弱く, より細やかな尺度を用いた評価法が望まれる。 3.患者の自己評価 (自覚的評価)...
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| Published in | 日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 11; no. 4; pp. 314 - 319 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
15.12.1999
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| Subjects | |
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| ISSN | 0915-5988 1884-4995 |
| DOI | 10.5843/jsot.11.314 |
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| Summary: | 本研究の目的は口腔癌の術後構音機能評価の標準化である。日本語単音節発語明瞭度, 会話明瞭度検査を113名の口腔癌患者についておこない, 74名に質問票を用いた患者の自己評価を行った。これら3つは比較的簡便な方法であり会話機能評価によく用いられてきた。 1.単音節明瞭度は評価音節数によって異なっていた。中等度と高度障害例において25音節明瞭度は100音節明瞭度に比べかなり低い値を示した。一方67音節明瞭度は障害の程度に関わらず100音節よりやや高かった。 2.軽度障害例において単音節明瞭度と会話明瞭度の相関は弱く, より細やかな尺度を用いた評価法が望まれる。 3.患者の自己評価 (自覚的評価) は会話明瞭度 (客観的評価) と一致せず, 患者自身は会話機能を低く評価する傾向にあった。 |
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| ISSN: | 0915-5988 1884-4995 |
| DOI: | 10.5843/jsot.11.314 |