骨格筋による心機能補助の筋電図疲労監視 電気的処置前骨格筋の刺激周波数変化による段階的疲労と筋内電極を用いた誘発筋電図の関係

骨格筋による心機能補助(cardiomyoplasty)においては、電気刺激や負荷の条件をコントロールする為に骨格筋を心筋から独立させて監視することが必要である。本研究は電気的前処置(preconditioning)をおかず血行ネットワーク形成期間(vascular delay)をおいた広背筋グラフトを用いて、10分間の電気的駆動の刺激周波数を変化させることで段階的な疲労状態を作成し、電気刺激で誘発された筋電図を評価する為の急性動物実験である。筋電図変化を筋内電極を用いて導出し、シグナルプロセッサーで解析した。誘発された筋電図は広背筋の疲労に応じて明らかに変化した。本研究により、骨格筋による心...

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Published in人工臓器 Vol. 21; no. 2; pp. 357 - 361
Main Authors 磯田, 晋, 山崎, 一也, 鈴木, 伸一, 神, 康之, 田村, 功, 星野, 和実, 矢野, 善己, 松本, 昭彦, 石井, 正徳, 近藤, 治郎, 梶原, 博一, 井元, 清隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 15.04.1992
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ISSN0300-0818
1883-6097
DOI10.11392/jsao1972.21.357

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Summary:骨格筋による心機能補助(cardiomyoplasty)においては、電気刺激や負荷の条件をコントロールする為に骨格筋を心筋から独立させて監視することが必要である。本研究は電気的前処置(preconditioning)をおかず血行ネットワーク形成期間(vascular delay)をおいた広背筋グラフトを用いて、10分間の電気的駆動の刺激周波数を変化させることで段階的な疲労状態を作成し、電気刺激で誘発された筋電図を評価する為の急性動物実験である。筋電図変化を筋内電極を用いて導出し、シグナルプロセッサーで解析した。誘発された筋電図は広背筋の疲労に応じて明らかに変化した。本研究により、骨格筋による心機能補助において、限られた条件下ではあるが筋電図を用いて骨格筋を疲労監視することが可能であることがわかった。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.21.357