吸引脱血回路に対する検討

当施設では,体外循環を落差脱血・ローラーポンプ送血により行ってきた。今回,低侵襲小切開心臓手術(MICS)に対応すべく,遠心ポンプを用いた強制脱血,静脈貯血槽(VR)を密閉し陰圧をかけることにより,吸引脱血する回路に変更した。体外循環開始時は,1本脱血の場合は,VRのバイパス回路を使用し低充填化を図った。2本脱血の場合は,VRを密閉し行った。いずれの場合も,遠心ポンプのコントロールのみで体外循環を開始できた。体外循環の離脱は,冠動脈手術ではバイパス回路を使用し,遠心ポンプのコントロールのみで体外循環を離脱した。VR内の血液のレベルは,VR内に陽圧をかけて調整した。弁手術ではバイパス回路を閉じV...

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Published in体外循環技術 Vol. 26; no. 1; pp. 14 - 16
Main Authors 吉田, 雅人, 朝倉, 利久, 中川, 隆司, 田所, 雅克, 古田, 昭一, 大塚, 徹, 青木, 啓一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 25.02.1999
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ISSN0912-2664
1884-5452
DOI10.7130/hokkaidoshakai.26.14

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Summary:当施設では,体外循環を落差脱血・ローラーポンプ送血により行ってきた。今回,低侵襲小切開心臓手術(MICS)に対応すべく,遠心ポンプを用いた強制脱血,静脈貯血槽(VR)を密閉し陰圧をかけることにより,吸引脱血する回路に変更した。体外循環開始時は,1本脱血の場合は,VRのバイパス回路を使用し低充填化を図った。2本脱血の場合は,VRを密閉し行った。いずれの場合も,遠心ポンプのコントロールのみで体外循環を開始できた。体外循環の離脱は,冠動脈手術ではバイパス回路を使用し,遠心ポンプのコントロールのみで体外循環を離脱した。VR内の血液のレベルは,VR内に陽圧をかけて調整した。弁手術ではバイパス回路を閉じVR内を陽圧にして,貯血量を調整して行った。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.26.14