人工肛門造設の術式と術後障害について

1970~1972年に従来の二次開放方式による人工肛門造設を行った症例の術後障害として15%の狭窄が生じた.そこで1973~1975年の人工肛門造設101例では従来法によった35例, 通常のEversion methodによった50例.腸粘膜・皮膚縫合により一次的に開口するが腸鉗子により内容を3日後に開放した16例にわけ, その成績を比較した. 狭窄を生じたものは二次開放例の20%, 腸鉗子使用による一次開放例の31%に対し, 通常のEversion methodによった例では1例もなく, 懸念された感染もなく奨むべき方法と考えられる. また人工肛門患者の退院後の生活状況を調査したが, 種々の...

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 10; no. 2; pp. 196 - 201
Main Authors 正宗, 良知, 平山, 隆, 菊地, 金男, 国井, 康男, 菅野, 久義, 芳賀, 隆, 鎌田, 常明, 姉歯, 安正, 伊藤, 聡彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 1977
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ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.10.196

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Summary:1970~1972年に従来の二次開放方式による人工肛門造設を行った症例の術後障害として15%の狭窄が生じた.そこで1973~1975年の人工肛門造設101例では従来法によった35例, 通常のEversion methodによった50例.腸粘膜・皮膚縫合により一次的に開口するが腸鉗子により内容を3日後に開放した16例にわけ, その成績を比較した. 狭窄を生じたものは二次開放例の20%, 腸鉗子使用による一次開放例の31%に対し, 通常のEversion methodによった例では1例もなく, 懸念された感染もなく奨むべき方法と考えられる. また人工肛門患者の退院後の生活状況を調査したが, 種々の処置法. 器具の改良, 工夫が望まれる.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.10.196