星状神経節ブロック後に静脈内一酸化窒素 (NO) 濃度は低下する

• Published in: 日本ペインクリニック学会誌 Vol. 7; no. 4; pp. 424 - 428
• Main Authors: 細川, 豊史, 山下, 智充, 小尾口, 邦彦, 千布, 悦子, 田中, 義文, 若林, 保良, 天谷, 文昌
• Format: Journal Article
• Language: English; Japanese
• Published: 一般社団法人 日本ペインクリニック学会 25.10.2000
• Subjects: 星状神経節ブロック; 末梢循環
• ISSN: 1340-4903; 1884-1791
• DOI: 10.11321/jjspc1994.7.4_424

目的: 星状神経節ブロック (SGB) が, NO系に及ぼす影響を検討した. 方法: 健康成人18名に1%メピバカイン8mlを用いてSGBを行ない, 血中と尿中のNOの安定代謝産物であるNO3-濃度を測定した. 同時に循環動態, 血算および電解質を測定した. 静脈血中NO3-濃度は, SGB前値37.4±21.9μmol/lに対してブロック後は, ブロック側, 対側ともにそれぞれ34.5±18.2μmol/l, 30.3±15.3μmol/lと有意に低下 (p<0.05) した. 各血球成分の有意な低下も認めたが, 電解質, 血圧, 心拍数には変化を認めなかった. 結論: 頸部交感神経遮断による血管拡張に反応して生じたと思われる, 血中NO3-濃度の低下を認めた.