投影された市松格子パターンのステレオ視による距離計測

本論文では, 市松格子パターンを対象物体に投影し, それをステレオ視することに基づいた, 距離計測の一手法を提案する.本手法では, カメラ画像中の各エピポーラ線に特徴点が1点だけとなるよう, 市松格子パターンを少し傾ける.このことにより, エピポーラ拘束条件のみを用いて特徴点の対応づけを行うことができ, ステレオ対応探索が非常に容易になる.また, 市松格子パターンの図形的特徴に着目して, 格子点 (特徴点) の近傍領域を抽出し, 近傍領域に含まれる点の座標値を算術平均することにより, 格子点の画像上の位置を求める.このことにより, ディジタル画像の座標値の量子化の影響を軽減する.有効視野と誤差...

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Published inテレビジョン学会誌 Vol. 43; no. 1; pp. 46 - 53_1
Main Authors 平井, 宏, 小澤, 聡, 弓場, 芳治, 堤, 喜代司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 映像情報メディア学会 01.01.1989
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ISSN0386-6831
1884-9652
DOI10.3169/itej1978.43.46

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Summary:本論文では, 市松格子パターンを対象物体に投影し, それをステレオ視することに基づいた, 距離計測の一手法を提案する.本手法では, カメラ画像中の各エピポーラ線に特徴点が1点だけとなるよう, 市松格子パターンを少し傾ける.このことにより, エピポーラ拘束条件のみを用いて特徴点の対応づけを行うことができ, ステレオ対応探索が非常に容易になる.また, 市松格子パターンの図形的特徴に着目して, 格子点 (特徴点) の近傍領域を抽出し, 近傍領域に含まれる点の座標値を算術平均することにより, 格子点の画像上の位置を求める.このことにより, ディジタル画像の座標値の量子化の影響を軽減する.有効視野と誤差に関する考察に基づいて, 円柱の測定を行い, その結果より本手法の有効性を確認した.さらに, エピポーラ線に複数個の特徴点が存在する場合に対処するため, 距離情報を用いて誤対応を除去する方法を示している.
ISSN:0386-6831
1884-9652
DOI:10.3169/itej1978.43.46