石炭液化油の水素化処理反応に与える触媒硫化条件の影響

種々の条件で硫化処理したNi-Mo/Al2O3触媒を用いて, 石炭液化油中質油留分の水素化処理反応を370°C, 水素圧100kg/cm2GおよびLHSV 1の条件で行い, 生成油の元素分析および組成解析などに基づいて芳香環の水素化活性ならびに脱窒素活性の変化を検討した。1%の二硫化炭素を含む軽油を硫化液として使用した場合, 硫化温度300°C, 水素圧40kg/cm2Gおよび処理時間15hrの場合に最も高い反応活性が観測された。またいずれの場合にも触媒活性は硫化直後には高いが, その後徐々に低下し, 一定の活性を保持するには30時間程度以上を要した。硫化時間の異なる反応後触媒について元素分析...

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Published in石油学会誌 Vol. 30; no. 6; pp. 424 - 430
Main Authors 三木, 啓司, 佐藤, 芳樹, 白石, 稔
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.11.1987
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ISSN0582-4664
DOI10.1627/jpi1958.30.424

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Summary:種々の条件で硫化処理したNi-Mo/Al2O3触媒を用いて, 石炭液化油中質油留分の水素化処理反応を370°C, 水素圧100kg/cm2GおよびLHSV 1の条件で行い, 生成油の元素分析および組成解析などに基づいて芳香環の水素化活性ならびに脱窒素活性の変化を検討した。1%の二硫化炭素を含む軽油を硫化液として使用した場合, 硫化温度300°C, 水素圧40kg/cm2Gおよび処理時間15hrの場合に最も高い反応活性が観測された。またいずれの場合にも触媒活性は硫化直後には高いが, その後徐々に低下し, 一定の活性を保持するには30時間程度以上を要した。硫化時間の異なる反応後触媒について元素分析およびX-線回折法などに基づき検討を加えた。
ISSN:0582-4664
DOI:10.1627/jpi1958.30.424