A case of adenosine-induced focal atrial tachycardia originating from coronary sinus

症例: 19歳, 男性. 幼少時より頻脈発作を自覚, 近医にて140/分の発作性上室性頻拍を認め, 当院紹介入院. 入院中の心電図モニターでも同様のlong R-P’ 頻拍が頻発していたが, 電気生理学的検査では遅伝導路を介した室房伝導を認めたものの, プログラム刺激による頻拍の誘発は不可能であった. イソプロテレノール負荷下のプログラム刺激でも同様であり, ATP 10m静注施行したところ, 再現性をもって洞徐脈からの心拍回復時に心房期外収縮, および心房頻拍が出現した. 同頻拍は冠静脈洞入口部が最早期興奮部位であり, 同部の焼灼にて心房期外収縮, および心房頻拍は消失した. ATP静注にて...

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Published inShinzo Vol. 43; no. SUPPL.3; pp. S3_48 - S3_54
Main Authors Aizawa, Tadanori, Sagara, Koichi, Otsuka, Takayuki, Enomoto, Norihiro, Masuda, Keita, Sawada, Hitoshi, Yamashita, Takeshi
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Japan Heart Foundation 2011
公益財団法人 日本心臓財団
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.43.S3_48

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Summary:症例: 19歳, 男性. 幼少時より頻脈発作を自覚, 近医にて140/分の発作性上室性頻拍を認め, 当院紹介入院. 入院中の心電図モニターでも同様のlong R-P’ 頻拍が頻発していたが, 電気生理学的検査では遅伝導路を介した室房伝導を認めたものの, プログラム刺激による頻拍の誘発は不可能であった. イソプロテレノール負荷下のプログラム刺激でも同様であり, ATP 10m静注施行したところ, 再現性をもって洞徐脈からの心拍回復時に心房期外収縮, および心房頻拍が出現した. 同頻拍は冠静脈洞入口部が最早期興奮部位であり, 同部の焼灼にて心房期外収縮, および心房頻拍は消失した. ATP静注にて再発がないことを確認し, 術後, 再発なく経過している.結語: イソプロテレノール負荷を含めたあらゆるプログラム刺激で誘発されず, ATP静注のみで頻拍が誘発された症例を経験したので報告する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.43.S3_48