遅発性麻痺を呈する骨粗鬆性脊椎破裂骨折の術式選択について
「はじめに」近年, 高齢化社会に伴い骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折後に骨折椎体の圧潰が進行し, 骨片が脊髄および馬尾を圧迫し, 後彎変形と共に遅発性に神経障害を呈する症例が増加している. 治療法に関しては保存的には困難であり, 手術的に行われるのが主流である. 徐圧の方法やinstrumentationを用いた固定の方法は前方派1)と後方派3)4)に分かれ, それぞれ意見を戦わせていたが, 最近では椎体形成術2)6)や後方脊椎短縮術5)なども報告され, 戦国時代の様相を呈している. 当センターでは従来, 骨粗鬆症のない外傷性の脊椎破裂骨折に対しては前方除圧を原則とし, 骨粗鬆症を基盤にしたこのような骨...
Saved in:
| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 3; pp. 442 - 445 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2005
|
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.54.442 |
Cover
| Summary: | 「はじめに」近年, 高齢化社会に伴い骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折後に骨折椎体の圧潰が進行し, 骨片が脊髄および馬尾を圧迫し, 後彎変形と共に遅発性に神経障害を呈する症例が増加している. 治療法に関しては保存的には困難であり, 手術的に行われるのが主流である. 徐圧の方法やinstrumentationを用いた固定の方法は前方派1)と後方派3)4)に分かれ, それぞれ意見を戦わせていたが, 最近では椎体形成術2)6)や後方脊椎短縮術5)なども報告され, 戦国時代の様相を呈している. 当センターでは従来, 骨粗鬆症のない外傷性の脊椎破裂骨折に対しては前方除圧を原則とし, 骨粗鬆症を基盤にしたこのような骨折に対しては後方から骨片を打ち込むか摘出するなど後方徐圧で対応してきた. しかし, 必ずしも満足できる症例ばかりではないため, その時々の流行の術式も試してみてきた. 今回はわれわれが施行した遅発性麻痺を呈する骨粗鬆症性脊椎破裂骨折に対する各種手術法の手術成績を比較検討し, 術式の選択について述べる. |
|---|---|
| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.442 |