Intravascular Bronchioloalveolar Tumor の1例
18歳男性で, 開胸肺生検により, IVBATと診断された症例を経験した. IVBATは, 本症例を含めて, これまでに世界で43例しか報告されておらず, 本邦では, 6例を数えるのみである. 性別の明らかな症例では, 男性7例, 女性34例と, 圧倒的に女性に多い. 通常, 発見時,臨床症状をほとんど伴っておらず, 偶然胸部X線写真で, 多発性の小結節状陰影として発見される事が多い. 予後は, 非常に緩慢な経過をとるが, 最終的には, 呼吸不全を生じ, 死亡することが多い. この腫瘍の発生母細胞としては, 第VIII因子や Weibel Palade body の証明等により, 血管内皮細胞...
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          | Published in | 日本胸部疾患学会雑誌 Vol. 24; no. 1; pp. 74 - 78 | 
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| Main Authors | , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | English Japanese  | 
| Published | 
            社団法人 日本呼吸器学会
    
        1986
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0301-1542 1883-471X  | 
| DOI | 10.11389/jjrs1963.24.74 | 
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| Summary: | 18歳男性で, 開胸肺生検により, IVBATと診断された症例を経験した. IVBATは, 本症例を含めて, これまでに世界で43例しか報告されておらず, 本邦では, 6例を数えるのみである. 性別の明らかな症例では, 男性7例, 女性34例と, 圧倒的に女性に多い. 通常, 発見時,臨床症状をほとんど伴っておらず, 偶然胸部X線写真で, 多発性の小結節状陰影として発見される事が多い. 予後は, 非常に緩慢な経過をとるが, 最終的には, 呼吸不全を生じ, 死亡することが多い. この腫瘍の発生母細胞としては, 第VIII因子や Weibel Palade body の証明等により, 血管内皮細胞説が, 最も有力である. また, 病理所見像は, 肝の malignant epithelioid hemangioendothelioma の肺転移像とほとんど差異がなく, この2種の疾患の相異性が問題になってきている. | 
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| ISSN: | 0301-1542 1883-471X  | 
| DOI: | 10.11389/jjrs1963.24.74 |