急性壊死性潰瘍性歯肉炎の電顕的・免疫組織学的研究
2例の急性壊死性潰瘍性歯肉炎 (ANUG) につき電顕的・免疫組織学的検索を行ない, 次の成績を得た。 1. 壊死部は多数の spirochete と好中球より成り, 少数の紡錘状・桿状・球状の細菌が認められた。 2. Spirochete は直径約0.3~0.4μで protoplasmic cylinder, cell envelope や axial filament を持ち, 稀れに組織構造の保たれた上皮細胞間や上皮細胞内にも認められた。 3. しばしば好中球およびマクロファージによる spirochete の貪食像が認められた。 4. 固有層内の immunoglobulin 陽性細...
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| Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 27; no. 2; pp. 424 - 432 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
28.06.1985
日本歯周病学会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0385-0110 1880-408X |
| DOI | 10.2329/perio.27.424 |
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| Summary: | 2例の急性壊死性潰瘍性歯肉炎 (ANUG) につき電顕的・免疫組織学的検索を行ない, 次の成績を得た。 1. 壊死部は多数の spirochete と好中球より成り, 少数の紡錘状・桿状・球状の細菌が認められた。 2. Spirochete は直径約0.3~0.4μで protoplasmic cylinder, cell envelope や axial filament を持ち, 稀れに組織構造の保たれた上皮細胞間や上皮細胞内にも認められた。 3. しばしば好中球およびマクロファージによる spirochete の貪食像が認められた。 4. 固有層内の immunoglobulin 陽性細胞は主としてIgGであり, 次いでIgA, IgMであった。 5. 歯周炎に比べ, ANUGではIgA陽性細胞の増加がみられ, その性質は monomeric であり, 血清由来を示唆していた。 |
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| ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
| DOI: | 10.2329/perio.27.424 |