足関節脱臼骨折のX線学的検討 脛腓間螺子固定をした症例を中心に

「はじめに」足関節脱臼骨折の観血的治療において, 骨折の整復固定に加えて脛腓間螺子固定を余儀なくされることがある. 今回, 足関節脱臼骨折のうち, 特に脛腓間離解をきたしやすいPER type stageIII, IVに対して, X線学的に検討したので報告する. 対象と方法 1996年4月から2001年3月までに手術を施行した足関節脱臼骨折60例60関節のうち, 脛腓間螺子固定を要したのは, 10例10関節(16%)であった. 骨折型別ではLauge-Hansen分類3)SER type29関節のうち1関節, PER type18関節のうち9関節であった. このPER type18関節を対象と...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 3; pp. 654 - 658
Main Authors 今井, 一彦, 重野, 陽一, 森寺, 邦晃, 畠山, 英嗣, 武田, 俊, 浜脇, 純一, 池田, 祐一, 山中, 一誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2003
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.52.654

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Summary:「はじめに」足関節脱臼骨折の観血的治療において, 骨折の整復固定に加えて脛腓間螺子固定を余儀なくされることがある. 今回, 足関節脱臼骨折のうち, 特に脛腓間離解をきたしやすいPER type stageIII, IVに対して, X線学的に検討したので報告する. 対象と方法 1996年4月から2001年3月までに手術を施行した足関節脱臼骨折60例60関節のうち, 脛腓間螺子固定を要したのは, 10例10関節(16%)であった. 骨折型別ではLauge-Hansen分類3)SER type29関節のうち1関節, PER type18関節のうち9関節であった. このPER type18関節を対象とし, 脛腓間螺子固定を行った9関節(以下, 固定群)と, 脛腓間螺子固定を行わなかった9関節(以下, 非固定群)とに分け比較検討した(表1). 性別は, 固定群が男7例女2例, 非固定群が男6例女3例, 平均年齢はそれぞれ32.7才と30.9才, 骨折型は固定群がstageIII 2関節, stageIV 7関節, 非固定群がstageIII 3関節 stageIV 6関節, 平均観察期間はそれぞれ1年2ヶ月と1年1ヶ月であった. 治療法は(表2), 腓骨骨折に対しては, 固定群ではプレート固定が5関節, Kirschner鋼線髄内固定が4関節, 非固定群では, それぞれ4関節と5関節であった. 内果骨折は固定群では4関節, 非固定群では7関節にみられ, 全例螺子固定が行われていた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.52.654