Sleep apnea surgeryにおける非侵襲的陽圧呼吸療法 (NPPV, BiPAP) の有用性についての検討
閉塞性睡眠時無呼吸 (OSA) の周術期管理や合併症について, これまで多くの報告がなされているが, Sleep apnea surgeryにおける周術期管理についての報告は極めて稀である。今回我々は, Sleep apnea surgeryにおける術後の非侵襲的陽圧呼吸療法 (NPPV, BiPAP) の有用性について, 前向き検討を行った。 対象は, 当院にて全身麻酔下にSleep apnea surgeryを施行した12症例 (男女比11:1, 平均年齢46.2歳) である。方法は, パルスオキシメーターを用いて, 術前, 術当日 (BiPAPあり), 術後1日目 (BiPAP) の夜間...
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Published in | 耳鼻咽喉科展望 Vol. 54; no. 6; pp. 414 - 419 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
2011
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Subjects | |
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ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
DOI | 10.11453/orltokyo.54.414 |
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Summary: | 閉塞性睡眠時無呼吸 (OSA) の周術期管理や合併症について, これまで多くの報告がなされているが, Sleep apnea surgeryにおける周術期管理についての報告は極めて稀である。今回我々は, Sleep apnea surgeryにおける術後の非侵襲的陽圧呼吸療法 (NPPV, BiPAP) の有用性について, 前向き検討を行った。 対象は, 当院にて全身麻酔下にSleep apnea surgeryを施行した12症例 (男女比11:1, 平均年齢46.2歳) である。方法は, パルスオキシメーターを用いて, 術前, 術当日 (BiPAPあり), 術後1日目 (BiPAP) の夜間ODI3 (Oxygen Desaturation Index 3%) を測定し, その変化を比較検討した。 結果は, いずれの症例もBiPAPを施行した術当日はODI3が術前より有意に低下しており, BiPAPをはずした術後1日目では, 術当日に比較し, 有意に増加していた。また, 術当日の呼吸循環動態は非常に安定していた。12例すべての症例において, 術後合併症を認めなかった。 今回の我々の検討では, Sleep apnea surgeryの周術期管理における数多くの問題点のなかで, 術後の酸素化という点において有意差がみられた。今後, Sleep apnea surgeryという特殊な状況下での, より安全な周術期管理の研究とシステムの構築が望まれる。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo.54.414 |