健康な若年成人女性の排便習慣に対する大麦ふすま内層画分配合シート型シリアルの影響

大麦ふすま配合シート型シリアルの排便状況への効果を調べるために2種類の介入試験を行った。介入試験1では健康な成人女性50名をそれぞれ25名ずつ便秘群と非便秘群の2群に分け,大麦ふすま配合シリアル(試験食品)とプラセボシリアル(プラセボ食品)を1週間毎にクロスオーバーして4週間与えた。試験食品期のDF摂取量は便秘群と非便秘群ではそれぞれ11 .3gと11.4g,プラセボ食品期のDF摂取量は便秘群と非便秘群でそれぞれ8.99と8.09であった。その結果,便秘の有無に拘わらず,試験食品摂取群ではプラセボ食品摂取群に比べ,排便回数と排便量の増加が明瞭に認められた。一方,介入試験2では便秘傾向のみられな...

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Published in日本食物繊維学会誌 Vol. 8; no. 1; pp. 21 - 29
Main Authors 池上, 幸江, 中嶋, 洋子, 池田, 彰男, 永山, スミ, 印南, 敏, 玉川, 浩司, 小池, 肇, 山田, 和彦
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本食物繊維学会 30.06.2004
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ISSN1349-5437
1884-5592
DOI10.11217/jjdf2004.8.21

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Summary:大麦ふすま配合シート型シリアルの排便状況への効果を調べるために2種類の介入試験を行った。介入試験1では健康な成人女性50名をそれぞれ25名ずつ便秘群と非便秘群の2群に分け,大麦ふすま配合シリアル(試験食品)とプラセボシリアル(プラセボ食品)を1週間毎にクロスオーバーして4週間与えた。試験食品期のDF摂取量は便秘群と非便秘群ではそれぞれ11 .3gと11.4g,プラセボ食品期のDF摂取量は便秘群と非便秘群でそれぞれ8.99と8.09であった。その結果,便秘の有無に拘わらず,試験食品摂取群ではプラセボ食品摂取群に比べ,排便回数と排便量の増加が明瞭に認められた。一方,介入試験2では便秘傾向のみられない健康な成人女性6名を被験者とし,試験食品,プラセボ食品として1と2の2種類を用い,完全にランダム化クロスオーバー法によって非摂取期間を含めて7週間実施した。平均の排便回数及び排便量その他のパラメーターにおいて個人変動が大きく,有意な差が認められなかった。 以上,介入試験1と2の結果には必ずしも一致がみられなかったが,被験者数のより多い介入試験1から,大麦ふすまシート型シリアル食品のヒトへの負荷は便秘予防のみならず,便秘改善の効果をも有する可能性のあることが示唆された。 本研究を遂行するに当たり,被験者として協力して下さった,聖徳大学人文学部,および東京家政学院大学の学生達に感謝いたします。また,介入試験2において調理,食事調査,データのまとめ等に協力いただきました東京家政学院大学家政学部調理学研究室のスタッフの方々と学生達に感謝いたします。
ISSN:1349-5437
1884-5592
DOI:10.11217/jjdf2004.8.21