脳幹部出血患者10例の臨床的検討 臨床症状と退院時の歩行能力に関して

生命危機を脱してリハビリテーション目的で入院した脳幹部出血患者10例について入院時,退院時の機能評価を検討した。その結果,退院時の歩行能力は2例が独立歩行,5例が介助歩行,3例が歩行不能であった。退院時に一側のBrunnstrom stageがⅤ以下である症例は独立歩行に至らず,両側共Brunnstrom stageがⅥの症例でも両側に失調症状のある例や失調症状を有する側に感覚脱失のある例は,独立歩行に到達しなかった。退院時の独立歩行例は入院時から両下肢Brunnstrom stageがⅥで,且つ座位バランスが確立しており,退院時には下肢失調症状が1側の症例であった。...

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Published in理学療法学 Vol. 20; no. 8; pp. 525 - 531
Main Authors 土井, 篤, 山永, 裕明, 野尻, 晋一, 野崎, 雄二, 池田, 耕治, 中西, 亮二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 31.12.1993
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00003128171

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Summary:生命危機を脱してリハビリテーション目的で入院した脳幹部出血患者10例について入院時,退院時の機能評価を検討した。その結果,退院時の歩行能力は2例が独立歩行,5例が介助歩行,3例が歩行不能であった。退院時に一側のBrunnstrom stageがⅤ以下である症例は独立歩行に至らず,両側共Brunnstrom stageがⅥの症例でも両側に失調症状のある例や失調症状を有する側に感覚脱失のある例は,独立歩行に到達しなかった。退院時の独立歩行例は入院時から両下肢Brunnstrom stageがⅥで,且つ座位バランスが確立しており,退院時には下肢失調症状が1側の症例であった。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00003128171