痛みのリハビリテーション 臨床心理士の立場から

痛みは, 特殊な物理的刺激によって誘発される感覚神経パターンにより引起こされる体験であり, それはその体験の主体である個人の注意, 不安, 暗示性, 先行経験などの心理的要因によっても影響を受ける複雑な認知的, 情動的体験である。その意味からも, 日常臨床の中でさまざまなかたちで提供される患者からの痛みの訴えの背景に, またその痛みのマネージメントを考える際に心理的要因を考慮することの重要性は十分強調できることと言える。今回は, 著者が日常接することの多い脳卒中患者が訴える痛みとそれにまつわる問題について, 評価法, マネージメントの方法論を中心に心理的立場から論じてみたい。...

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Bibliographic Details
Published in理学療法学 Vol. 18; no. 6; pp. 609 - 612
Main Author 宮森, 孝史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 10.11.1991
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00001306399

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Summary:痛みは, 特殊な物理的刺激によって誘発される感覚神経パターンにより引起こされる体験であり, それはその体験の主体である個人の注意, 不安, 暗示性, 先行経験などの心理的要因によっても影響を受ける複雑な認知的, 情動的体験である。その意味からも, 日常臨床の中でさまざまなかたちで提供される患者からの痛みの訴えの背景に, またその痛みのマネージメントを考える際に心理的要因を考慮することの重要性は十分強調できることと言える。今回は, 著者が日常接することの多い脳卒中患者が訴える痛みとそれにまつわる問題について, 評価法, マネージメントの方法論を中心に心理的立場から論じてみたい。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00001306399