看護学生の関係づくり行動の変化 作成した関係づくり行動尺度を使用して

看護学生の人との関係づくり行動はどのような因子により構成されているのか,又,関係づくり行動は大学の授業進度によりどのように変化するのかを明らかにすることを目的に調査・分析を行った。対象は大学看護学科2年生である。その結果,関係づくり行動は「機知性」「同調性」「向社会性」の3因子で構成されていた。3因子と授業前と授業後,実習後の授業進度にあわせた3時点の間に有意差はなかったが,多重比較分析によると「機知性」「向社会性」の間では有意差があった。得点を高中低の3群に分離し授業進度との関係をみると,低得点群の平均値が3因子とも急激に上昇し,高得点群の平均値は3因子共に下降した。授業前に関係づくり行動得...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 29; no. 5; pp. 5_83 - 5_92
Main Author 尾原, 喜美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.12.2006
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20060810007

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Summary:看護学生の人との関係づくり行動はどのような因子により構成されているのか,又,関係づくり行動は大学の授業進度によりどのように変化するのかを明らかにすることを目的に調査・分析を行った。対象は大学看護学科2年生である。その結果,関係づくり行動は「機知性」「同調性」「向社会性」の3因子で構成されていた。3因子と授業前と授業後,実習後の授業進度にあわせた3時点の間に有意差はなかったが,多重比較分析によると「機知性」「向社会性」の間では有意差があった。得点を高中低の3群に分離し授業進度との関係をみると,低得点群の平均値が3因子とも急激に上昇し,高得点群の平均値は3因子共に下降した。授業前に関係づくり行動得点の低かった学生にとり学内演習や臨池実習は関係づくり行動獲得の有効な教育方法といえるが,授業前得点の高かった学生への教育方法については今後の課題である。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20060810007