訪問看護において医行為に伴い実践する「生活モデル」に基づく看護 特定行為導入に向けたインタビュー調査

訪問看護における「特定行為」を発展させていくために,訪問看護師が医行為を実践する前後で行う「生活モデル」に基づく看護を明らかにする.訪問看護師8名を対象に半構成的インタビュー調査を行った.逐語録を質的帰納的に分析し「生活モデル」に基づく看護についてカテゴリーを抽出した.訪問看護師は,医行為を行う前後で【療養者の包括的な条件の確認と準備】【家族の理解・対応能力の確認とサポート】【家族の力量にあわせた指導】【心身の回復を促す環境調整とケア】【医行為を円滑に進めるための調整と連携】を行い,療養者,家族の生活を包括的に支える看護を提供していた.訪問看護師は疾患の治癒を重視する「医療モデル」の視点と,生...

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Published in昭和学士会雑誌 Vol. 81; no. 5; pp. 459 - 468
Main Authors 鈴木, 浩子, 富田, 真佐子, 村田, 加奈子, 佐藤, 千津代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学学士会 2021
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ISSN2187-719X
2188-529X
DOI10.14930/jshowaunivsoc.81.459

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Summary:訪問看護における「特定行為」を発展させていくために,訪問看護師が医行為を実践する前後で行う「生活モデル」に基づく看護を明らかにする.訪問看護師8名を対象に半構成的インタビュー調査を行った.逐語録を質的帰納的に分析し「生活モデル」に基づく看護についてカテゴリーを抽出した.訪問看護師は,医行為を行う前後で【療養者の包括的な条件の確認と準備】【家族の理解・対応能力の確認とサポート】【家族の力量にあわせた指導】【心身の回復を促す環境調整とケア】【医行為を円滑に進めるための調整と連携】を行い,療養者,家族の生活を包括的に支える看護を提供していた.訪問看護師は疾患の治癒を重視する「医療モデル」の視点と,生活を支える「生活モデル」の双方の視点を両立させて看護を行っていた.「生活モデル」に基づく看護は,特定行為導入後も大切にすべき視点である.
ISSN:2187-719X
2188-529X
DOI:10.14930/jshowaunivsoc.81.459