睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンド 多職種・産学連携による睡眠啓発と睡眠薬適正使用の推進

睡眠は健康サポートする重要な機能の一つであり,その改善・維持を図ることは重要なテーマである。睡眠習慣の改善をはかる「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が公表され,睡眠改善への機運も高まっているが,睡眠の改善にはヘルスケア従事者だけではなく,企業・産業を広く巻き込んだ取り組みが有効といえる。一方で,不眠症などの睡眠の疾患を有する患者も多いが,かならずしも適切な受診・治療に結びついておらず,こちらも解決すべき健康課題である。これらの患者においては,睡眠改善を図る睡眠衛生指導はもとより重要であるが,睡眠薬による治療も必要であり,新たな睡眠薬の登場により治療アプローチも大きく変化しつつある,このよ...

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Published in睡眠と環境 Vol. 19; no. 1; pp. 50 - 59
Main Authors 岡, 靖哲, 森, さやか, 村﨑, 佑哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本睡眠環境学会 30.06.2025
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ISSN1340-8275
2758-8890
DOI10.60259/jsleepenvi.19.1_50

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Summary:睡眠は健康サポートする重要な機能の一つであり,その改善・維持を図ることは重要なテーマである。睡眠習慣の改善をはかる「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が公表され,睡眠改善への機運も高まっているが,睡眠の改善にはヘルスケア従事者だけではなく,企業・産業を広く巻き込んだ取り組みが有効といえる。一方で,不眠症などの睡眠の疾患を有する患者も多いが,かならずしも適切な受診・治療に結びついておらず,こちらも解決すべき健康課題である。これらの患者においては,睡眠改善を図る睡眠衛生指導はもとより重要であるが,睡眠薬による治療も必要であり,新たな睡眠薬の登場により治療アプローチも大きく変化しつつある,このような現状に対応する上で,医療者間の連携に加えて,産学の連携がますます重要視されている。睡眠習慣改善と不眠治療の新たなトレンドと,それに対応するための多職種・産学連携による睡眠啓発と睡眠薬適正使用の推進について解説する。
ISSN:1340-8275
2758-8890
DOI:10.60259/jsleepenvi.19.1_50