コンフリクトマップを用いた教授方法が概念変容に及ぼす効果 振り子の運動の学習を事例として

本研究は, コンフリクトマップを用いた授業モデルを小学校の理科授業に適用することの有効性を調べることを目的とした。検証授業は, 先行概念が強いとされる振り子の運動の学習で実施した。授業では, コンフリクトマップを用いた授業モデルを適用したクラス(以下, 実験群と呼ぶ)と, 教科書の指導計画に沿った学習の流れの授業を適用したクラス(以下, 統制群と呼ぶ)を設定した。授業の終了後に, 概念調査を行ったところ, 統制群に比べ, 実験群の方が科学概念を保持している児童が多く見られた。コンフリクトマップを用いた教授方法は, 小学校の児童の概念変容において有効であることが示唆された。...

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Published in理科教育学研究 Vol. 55; no. 1; pp. 37 - 46
Main Authors 實川, 和宏, 清水, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本理科教育学会 12.06.2014
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ISSN1345-2614
2187-509X
DOI10.11639/sjst.sp13004

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Summary:本研究は, コンフリクトマップを用いた授業モデルを小学校の理科授業に適用することの有効性を調べることを目的とした。検証授業は, 先行概念が強いとされる振り子の運動の学習で実施した。授業では, コンフリクトマップを用いた授業モデルを適用したクラス(以下, 実験群と呼ぶ)と, 教科書の指導計画に沿った学習の流れの授業を適用したクラス(以下, 統制群と呼ぶ)を設定した。授業の終了後に, 概念調査を行ったところ, 統制群に比べ, 実験群の方が科学概念を保持している児童が多く見られた。コンフリクトマップを用いた教授方法は, 小学校の児童の概念変容において有効であることが示唆された。
ISSN:1345-2614
2187-509X
DOI:10.11639/sjst.sp13004