ポンプ設備の状態監視技術の評価 原動機,減速機およびポンプ軸受を対象とした機場での過酷摩耗試験による検証

長期間供用され,更新予定のポンプ設備を対象として人為的に過酷摩耗状態を再現し,状態監視技術として有力視されている温度法,振動法,アコースティックエミッション法により,試験中のポンプ設備の状態をモニタリングした.また,過酷摩耗運転中に潤滑油を採取し,その中に含まれる金属摩耗粒子数を分析する潤滑油診断技術を適用し,劣化兆候に対する検出感度を検証した.その結果,振動法により運転状況の変化を検出可能であり,さらに,潤滑油中の金属摩耗粒子数の変化は,劣化兆候の傾向監視に有効であることを確認した.また,健全な状態の金属摩耗粒子数に対する増加比をモニタリングすることにより,軸受や歯車などの潤滑摺動部の異常摩...

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Published in農業農村工学会論文集 Vol. 93; no. 1; pp. II_11 - II_19
Main Authors 森, 充広, 木村, 優世, 金森, 拓也, 安部田, 泰, 川畑, 雅彦, 川邉, 翔平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 2025
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ISSN1882-2789
1884-7242
DOI10.11408/jsidre.93.II_11

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Summary:長期間供用され,更新予定のポンプ設備を対象として人為的に過酷摩耗状態を再現し,状態監視技術として有力視されている温度法,振動法,アコースティックエミッション法により,試験中のポンプ設備の状態をモニタリングした.また,過酷摩耗運転中に潤滑油を採取し,その中に含まれる金属摩耗粒子数を分析する潤滑油診断技術を適用し,劣化兆候に対する検出感度を検証した.その結果,振動法により運転状況の変化を検出可能であり,さらに,潤滑油中の金属摩耗粒子数の変化は,劣化兆候の傾向監視に有効であることを確認した.また,健全な状態の金属摩耗粒子数に対する増加比をモニタリングすることにより,軸受や歯車などの潤滑摺動部の異常摩耗を早期に発見できる可能性があることが明らかとなった.
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.93.II_11