Analysis of risk factors for cardiac variceal bleeding usingendoscopic ultrasonography
胃噴門部静脈瘤出血は比較的高頻度であるとされているが, その出血の予測に関する報告はされていない.今回われわれは, 胃噴門部静脈瘤 (Lg-c) 出血症例に対して, 内視鏡検査および超音波内視鏡検査を施行しretrospectiveに出血に関与する因子の検討を行った.出血前に内視鏡検査を施行されていた9例中5例では静脈瘤上の発赤所見を認めず, 発赤所見のみで出血の予測を行うことは困難であった.超音波内視鏡検査を用いて, 静脈瘤内腔より粘膜表層までの厚さ (表皮厚) と静脈瘤最大径を測定した.出血症例 (15例) は非出血症例 (22例) に比して表皮厚が有意に菲薄化していたが, 両群間において...
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| Published in | Japanese Journal of Portal Hypertension Vol. 6; no. 3; pp. 170 - 171 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
The Japan Society for Portal Hypertension
2000
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1344-8447 2186-6376 |
| DOI | 10.11423/jsph1999.6.3_170 |
Cover
| Summary: | 胃噴門部静脈瘤出血は比較的高頻度であるとされているが, その出血の予測に関する報告はされていない.今回われわれは, 胃噴門部静脈瘤 (Lg-c) 出血症例に対して, 内視鏡検査および超音波内視鏡検査を施行しretrospectiveに出血に関与する因子の検討を行った.出血前に内視鏡検査を施行されていた9例中5例では静脈瘤上の発赤所見を認めず, 発赤所見のみで出血の予測を行うことは困難であった.超音波内視鏡検査を用いて, 静脈瘤内腔より粘膜表層までの厚さ (表皮厚) と静脈瘤最大径を測定した.出血症例 (15例) は非出血症例 (22例) に比して表皮厚が有意に菲薄化していたが, 両群間において血管最大径の差はなかった.さらに非出血例において形態の増悪に伴い表皮厚が菲薄化する傾向にあった.以上より超音波内視鏡検査による静脈瘤上の表皮の菲薄化が胃噴門部静脈瘤出血の予測因子となる可能性が示唆された. |
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| ISSN: | 1344-8447 2186-6376 |
| DOI: | 10.11423/jsph1999.6.3_170 |