両側内頸動脈閉塞性病変に対するSplit-dose iodine-123-IMP SPECT法を用いた脳循環動態の評価

内頸動脈狭窄症に対する治療として内頸動脈内膜剥離術(CEA)や頸動脈ステント留置術(CAS)は本邦でも広く行われるようになってきている. しかし, 両側高度内頸動脈狭窄例もしくは対側に閉塞を伴った内頸動脈狭窄例などの両側性病変は, 一般に周術期合併症が多く, その取り扱いには注意が必要である. そのため, 脳主幹動脈閉塞, 狭窄症例の治療計画を立てるうえでその脳循環動態の把握が非常に重要であるが, 両側性病変の場合, 定性的評価だけではその複雑な循環動態が見逃される可能性がある. このような症例では, 安静時局所脳血流量(rCBF)の定量的評価が有用であり, これに加えDiamox負荷から得ら...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 33; no. 2; pp. 101 - 104
Main Authors 上之郷, 眞木雄, 永田, 泉, 小川, 洋二, 江崎, 泰之, 堤, 圭介, 北川, 直毅
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2005
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.33.101

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Summary:内頸動脈狭窄症に対する治療として内頸動脈内膜剥離術(CEA)や頸動脈ステント留置術(CAS)は本邦でも広く行われるようになってきている. しかし, 両側高度内頸動脈狭窄例もしくは対側に閉塞を伴った内頸動脈狭窄例などの両側性病変は, 一般に周術期合併症が多く, その取り扱いには注意が必要である. そのため, 脳主幹動脈閉塞, 狭窄症例の治療計画を立てるうえでその脳循環動態の把握が非常に重要であるが, 両側性病変の場合, 定性的評価だけではその複雑な循環動態が見逃される可能性がある. このような症例では, 安静時局所脳血流量(rCBF)の定量的評価が有用であり, これに加えDiamox負荷から得られる脳血管反応性(CVR)での脳循環予備能の評価が必要不可欠である. 今回われわれは両側性内頸動脈狭窄性病変に対するSplit-dose iodine-123-IMP SPECT法を用いた定量的血流評価の有用性について検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.33.101