変形性股関節症術後患者における中殿筋の筋特性と歩行パラメーターとの関連 寛骨臼回転骨切り術後9ヵ月で跛行が残存していた一症例
〔目的〕中殿筋の電気力学的遅延(EMD)を改善させる介入が Duchenne徴候に及ぼす効果について検証すること.〔対象〕寛骨臼回転骨切り術後9ヵ月経過した40歳代女性.本症例は患側の股関節外転筋力が徒手筋力検査にて4以上あるにもかかわらず歩行時にDuchenne徴候を呈していた.さらに患側中殿筋のEMDが健側と比較して延長していた.〔介入〕最大等尺性収縮運動を複数回実施させ,介入期間は5日間とした.〔結果〕介入後,患側中殿筋のEMD,立ち上がり速度,中間周波数が改善し,それに伴い歩行時の骨盤傾斜角および体幹傾斜角に改善を認めた.〔結語〕Duchenne徴候を呈する変形性股関節症術後患者に対し...
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Published in | Rigaku ryoho kagaku Vol. 34; no. 2; pp. 265 - 270 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
Tokyo
理学療法科学学会
2019
Japan Science and Technology Agency |
Subjects | |
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ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.34.265 |
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Summary: | 〔目的〕中殿筋の電気力学的遅延(EMD)を改善させる介入が Duchenne徴候に及ぼす効果について検証すること.〔対象〕寛骨臼回転骨切り術後9ヵ月経過した40歳代女性.本症例は患側の股関節外転筋力が徒手筋力検査にて4以上あるにもかかわらず歩行時にDuchenne徴候を呈していた.さらに患側中殿筋のEMDが健側と比較して延長していた.〔介入〕最大等尺性収縮運動を複数回実施させ,介入期間は5日間とした.〔結果〕介入後,患側中殿筋のEMD,立ち上がり速度,中間周波数が改善し,それに伴い歩行時の骨盤傾斜角および体幹傾斜角に改善を認めた.〔結語〕Duchenne徴候を呈する変形性股関節症術後患者に対して,等尺性収縮運動が中殿筋のEMDを改善させ,中殿筋のEMD改善と骨盤傾斜角の減少に関連を認めた. |
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Bibliography: | ObjectType-Article-1 SourceType-Scholarly Journals-1 ObjectType-Feature-2 content type line 14 |
ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.34.265 |