教科横断的に育成される思考力の測定に向けたアセスメント開発 内容領域の設定ならびに項目の作成・評価

平成29年告示の中学校学習指導要領の要諦のひとつである「思考力・判断力・表現力等」(以下,思考力とする)の育成は,各教科等のみならず,教科等横断的に身につけていく力とを相互に関連付けながら行う必要があるとされている。本研究は,教科横断的に育成される思考力の学習達成を測定する総括的アセスメント開発に向けた環境整備を目的とし,第一に教科共通の「思考スキル」という理論的枠組みを用いて具体化した,思考力の学習到達の目標である思考力Can-do Statementsに基づき,アセスメントの測定対象領域を整理した。第二に,問題項目の試作版を開発した。第三に,そのアセスメントの受検対象者となる中学生の解答時...

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Published in日本テスト学会誌 Vol. 19; no. 1; pp. 155 - 176
Main Authors 野澤, 雄樹, 小野塚, 若菜, 渡邊, 智也, 泰山, 裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本テスト学会 2023
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ISSN1880-9618
2433-7447
DOI10.24690/jart.19.1_155

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Summary:平成29年告示の中学校学習指導要領の要諦のひとつである「思考力・判断力・表現力等」(以下,思考力とする)の育成は,各教科等のみならず,教科等横断的に身につけていく力とを相互に関連付けながら行う必要があるとされている。本研究は,教科横断的に育成される思考力の学習達成を測定する総括的アセスメント開発に向けた環境整備を目的とし,第一に教科共通の「思考スキル」という理論的枠組みを用いて具体化した,思考力の学習到達の目標である思考力Can-do Statementsに基づき,アセスメントの測定対象領域を整理した。第二に,問題項目の試作版を開発した。第三に,そのアセスメントの受検対象者となる中学生の解答時の発話プロトコルデータによる項目分析,および量的な解答データによる項目分析の結果に基づき,項目の妥当性の証拠および項目を改善するための手がかりの収集を試みた。
ISSN:1880-9618
2433-7447
DOI:10.24690/jart.19.1_155