図画工作と外国語活動の融合型授業の開発と実践の考察 アルファベット文字の形と音から主題を生み出す絵に表す表現

本稿は,教科等間の関連付けや横断的学習が求められる昨今,図画工作と外国語活動の融合型授業をCLILの理論を援用して開発し,実践を通してその学習効果について考察したものである。図画工作の授業の中で,児童たちはアルファベット文字の形や音から生み出すイメージを絵に描いていった。外国語活動・外国語の学習指導要領の学習目標には「感性を育てる」という文言はないが,図画工作との融合によって,ともすれば無味乾燥な記号としての文字学習が児童の想像力や感性に訴え,全人的な教育的効果が期待できるものになった。児童は音, 形,色の三要素から生まれるイメージを「遊び」ながら一つにしていくプロセスにおいて,オリジナルの文...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in美術教育学:美術科教育学会誌 Vol. 43; pp. 173 - 188
Main Authors 樋口, 和美, 水城, 久美子, 岩坂, 泰子, 藤井, 康子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 美術科教育学会 2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0917-771X
2424-2497
DOI10.24455/aaej.43.0_173

Cover

More Information
Summary:本稿は,教科等間の関連付けや横断的学習が求められる昨今,図画工作と外国語活動の融合型授業をCLILの理論を援用して開発し,実践を通してその学習効果について考察したものである。図画工作の授業の中で,児童たちはアルファベット文字の形や音から生み出すイメージを絵に描いていった。外国語活動・外国語の学習指導要領の学習目標には「感性を育てる」という文言はないが,図画工作との融合によって,ともすれば無味乾燥な記号としての文字学習が児童の想像力や感性に訴え,全人的な教育的効果が期待できるものになった。児童は音, 形,色の三要素から生まれるイメージを「遊び」ながら一つにしていくプロセスにおいて,オリジナルの文字の意味を創り出した。2 つの教科が融合し合うことによる学びの相乗効果が生まれた。
ISSN:0917-771X
2424-2497
DOI:10.24455/aaej.43.0_173