当院 NST 摂食・嚥下・口腔ケアチームの活動とアウトカム 経口摂取再開時の介入を中心に
富士市立中央病院では2006年に栄養サポートチーム (NST : nutrition support team) が設立され、耳鼻咽喉科は摂食・嚥下・口腔ケアチームに所属している。設立後、嚥下障害患者は同時に栄養障害の問題を抱えていることが多く、それによって引き起こされる ADL の低下、感染、褥瘡などの対応が他科の医師、コメディカルとスムーズに連携できるようになった。今回われわれは摂食・嚥下・口腔ケアチームの活動を経口摂取再開時の介入を中心に活動、アウトカムを報告する。対象は 2008 年 1 月から 12 月の 1 年間に経口摂取を再開するための嚥下機能評価の依頼を受けた 141 例である...
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| Published in | 耳鼻と臨床 Vol. 57; no. 3; pp. 96 - 102 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
耳鼻と臨床会
2011
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0447-7227 2185-1034 |
| DOI | 10.11334/jibi.57.96 |
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| Summary: | 富士市立中央病院では2006年に栄養サポートチーム (NST : nutrition support team) が設立され、耳鼻咽喉科は摂食・嚥下・口腔ケアチームに所属している。設立後、嚥下障害患者は同時に栄養障害の問題を抱えていることが多く、それによって引き起こされる ADL の低下、感染、褥瘡などの対応が他科の医師、コメディカルとスムーズに連携できるようになった。今回われわれは摂食・嚥下・口腔ケアチームの活動を経口摂取再開時の介入を中心に活動、アウトカムを報告する。対象は 2008 年 1 月から 12 月の 1 年間に経口摂取を再開するための嚥下機能評価の依頼を受けた 141 例である。方法は初回嚥下機能評価後に重症例、中等症例、軽症例、正常に分類しそれぞれ指示した。退院時の栄養手段は経口摂取のみのものが 94例 (66.7%)、経腸栄養のみ 29 例 (20.6%)、経静脈栄養のみ 18例 (12.8%) であった。退院時に経口摂取が可能になる比率は肺炎発症がない症例が肺炎発症ありに比べ有意に高かった (χ2 検定、p < 0.05 )。退院時の経口摂取による栄養手段を可能にするためには介入後の肺炎の発症を防ぐことが重要であると考えられた。 |
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| ISSN: | 0447-7227 2185-1034 |
| DOI: | 10.11334/jibi.57.96 |