手術手技の基本と応用 脳動脈瘤コイリング
脳動脈瘤に対する血管内治療の基本は, バルーンやステントを用いずに, 1本のマイクロカテーテルだけを用いて離脱型コイルを瘤内にできるだけ多く留置するシンプル法が基本である. 成功の鍵は, 脳動脈瘤へのアクセスとその安定で, 母血管の走行と脳動脈瘤の進展方向に合わせてマイクロカテーテルを成形して留置誘導することができ, 安定したマイクロカテーテルの保持ができるかどうかが大きな要素である. そして, 適切なコイルを選択して安定したフレーミングとコイルの充塡により根治的塞栓術を達成するように努める. バルーンやステント支援塞栓術が発展した今でも, 破裂急性期はもとより無症候性の未破裂脳動脈瘤でも,...
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Published in | 脳神経外科ジャーナル Vol. 24; no. 12; pp. 833 - 839 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳神経外科コングレス
2015
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0917-950X 2187-3100 |
DOI | 10.7887/jcns.24.833 |
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Summary: | 脳動脈瘤に対する血管内治療の基本は, バルーンやステントを用いずに, 1本のマイクロカテーテルだけを用いて離脱型コイルを瘤内にできるだけ多く留置するシンプル法が基本である. 成功の鍵は, 脳動脈瘤へのアクセスとその安定で, 母血管の走行と脳動脈瘤の進展方向に合わせてマイクロカテーテルを成形して留置誘導することができ, 安定したマイクロカテーテルの保持ができるかどうかが大きな要素である. そして, 適切なコイルを選択して安定したフレーミングとコイルの充塡により根治的塞栓術を達成するように努める. バルーンやステント支援塞栓術が発展した今でも, 破裂急性期はもとより無症候性の未破裂脳動脈瘤でも, シンプルな方法で治療目的を達成するよう努めることが肝要である. |
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ISSN: | 0917-950X 2187-3100 |
DOI: | 10.7887/jcns.24.833 |