当科における外耳道癌症例の臨床的検討 最近の治療の傾向について
2005 年から 2010 年までの間に当科を初診し、当科で初期治療を行った 20 例の外耳道癌症例について検討した。Pittsburgh 分類を用いた TNM 分類は T 1 が 3 例、T 2 が 3 例、T 3 が 4 例、T 4 が 10 例であり、T 2 の 1 例、T 4 の 3 例が N 1、T 4 N 1 症例の 1 例が M 1 であった。以上により病期は stage Ⅰが 3 例、stage Ⅱが 2 例、stage Ⅲが 4 例、stage Ⅳ が 11 例であった。組織型は 18 例が扁平上皮癌で、1 例は基底細胞癌、1 例は verrucus carcinoma であ...
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          | Published in | 耳鼻と臨床 Vol. 59; no. 4; pp. 167 - 174 | 
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| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            耳鼻と臨床会
    
        20.07.2013
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| Subjects | |
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| ISSN | 0447-7227 2185-1034  | 
| DOI | 10.11334/jibi.59.167 | 
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| Summary: | 2005 年から 2010 年までの間に当科を初診し、当科で初期治療を行った 20 例の外耳道癌症例について検討した。Pittsburgh 分類を用いた TNM 分類は T 1 が 3 例、T 2 が 3 例、T 3 が 4 例、T 4 が 10 例であり、T 2 の 1 例、T 4 の 3 例が N 1、T 4 N 1 症例の 1 例が M 1 であった。以上により病期は stage Ⅰが 3 例、stage Ⅱが 2 例、stage Ⅲが 4 例、stage Ⅳ が 11 例であった。組織型は 18 例が扁平上皮癌で、1 例は基底細胞癌、1 例は verrucus carcinoma であった。全症例の疾患特異的 5 年生存率は 77.4%、stage Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ症例は 100%、stage Ⅳ症例は 56.7% であった。また、stage Ⅳ症例の手術症例は 5 例中 3 例生存、2 例原病死、stage Ⅳの非手術症例は 6 例中 3 例生存、2 例が原病死、1 例が他病死であった。近年は中耳進展例に対しても側頭骨亜全摘術は行わず側頭骨外側部分切除術を施行し、放射線化学療法と組み合わせて治療しているが成績は改善している。現在の治療方針は妥当と考えられた。 | 
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| ISSN: | 0447-7227 2185-1034  | 
| DOI: | 10.11334/jibi.59.167 |