平面セル状対流におけるカオス的混合の数値解析II 混合度と最終混合パターン

層流条件下における流体混合と流れ場の基本的な関係を明らかにするために, 時間的に変動するセル状対流系内の混合過程について数値シミュレーションを行った. 周期的に変動を受ける流れ場の摂動の振幅や振動数が, 混合速度, 混合度および最終混合パターンに及ぼす影響を, 新しい混合度を用いて定量的に解析した. 摂動の振幅の増加は, 混合速度や混合度を増加させるが, 混合パターンの定性的形状は変えない. 他方, 摂動の振動数は流れ場の共鳴条件に関係するため, その変化は混合パターンの幾何学的構造を根本的に変え, 混合速度や最終混合度に与える影響は大きくかつ複雑である....

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Published in化学工学論文集 Vol. 26; no. 1; pp. 31 - 39
Main Authors 平田, 雄志, 井上, 義朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 10.01.2000
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.26.31

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Summary:層流条件下における流体混合と流れ場の基本的な関係を明らかにするために, 時間的に変動するセル状対流系内の混合過程について数値シミュレーションを行った. 周期的に変動を受ける流れ場の摂動の振幅や振動数が, 混合速度, 混合度および最終混合パターンに及ぼす影響を, 新しい混合度を用いて定量的に解析した. 摂動の振幅の増加は, 混合速度や混合度を増加させるが, 混合パターンの定性的形状は変えない. 他方, 摂動の振動数は流れ場の共鳴条件に関係するため, その変化は混合パターンの幾何学的構造を根本的に変え, 混合速度や最終混合度に与える影響は大きくかつ複雑である.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.26.31