安全性と利便性のトレードオフ関係を考慮した安全対策評価のための運転挙動分析モデル

ドライバーは危険回避のために減速などの運転挙動をとるが, 一方でそれは効用の低下に繋がる. 本論文では, このような安全性と利便性のトレードオフ関係を適切に考慮した交通安全対策評価のための基礎的研究として, 主観的事故リスクと運転効用という概念を用いてドライバーの運転挙動分析モデルを提案した. また, 本モデルに基づき, 交通環境条件の変化に伴う運転挙動, 主観的純効用, 社会的純便益の変化のメカニズムを示した. さらに, 無信号交差点を取り上げ, 実際の観測データを用いてモデルの適用性を検討した. その結果, 本モデルによって主観的リスクを相対的に比較しうることや, 仮定が実際の運転挙動と矛...

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Bibliographic Details
Published in土木計画学研究・論文集 Vol. 25; pp. 989 - 996
Main Authors 松尾, 幸二郎, 廣畠, 康裕, 中西, 仁美
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 30.09.2008
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ISSN0913-4034
1884-8303
DOI10.2208/journalip.25.989

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Summary:ドライバーは危険回避のために減速などの運転挙動をとるが, 一方でそれは効用の低下に繋がる. 本論文では, このような安全性と利便性のトレードオフ関係を適切に考慮した交通安全対策評価のための基礎的研究として, 主観的事故リスクと運転効用という概念を用いてドライバーの運転挙動分析モデルを提案した. また, 本モデルに基づき, 交通環境条件の変化に伴う運転挙動, 主観的純効用, 社会的純便益の変化のメカニズムを示した. さらに, 無信号交差点を取り上げ, 実際の観測データを用いてモデルの適用性を検討した. その結果, 本モデルによって主観的リスクを相対的に比較しうることや, 仮定が実際の運転挙動と矛盾していないことが示された.
ISSN:0913-4034
1884-8303
DOI:10.2208/journalip.25.989