城郭石垣形状の計測と変状の評価に関する考察

現存する城郭石垣の多くは構築から400年前後経過しており, 石垣の孕み出しなどにより崩壊の危機にさらされている箇所が数多く存在している. 貴重な建設文化の遺産である城郭石垣の保存のために現在の形状を計測するとともに, 石垣構築技術書である「後藤家文書」, 「石垣秘伝之書」および「石墻書」の三つの構築手法を明らかにすることで, 現存する石垣の形状と三つの構築手法による石垣の形状との比較により, 構築当時からの変形状況を把握した. このことにより, 石垣の崩壊の危険性の判断や修復の必要性および修復形状などへの活用が可能となる....

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Published in土木史研究 Vol. 22; pp. 103 - 110
Main Authors 西田, 一彦, 玉野, 富雄, 森本, 浩行, 西形, 達明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 15.05.2002
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ISSN0916-7293
1884-8141
DOI10.2208/journalhs1990.22.103

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Summary:現存する城郭石垣の多くは構築から400年前後経過しており, 石垣の孕み出しなどにより崩壊の危機にさらされている箇所が数多く存在している. 貴重な建設文化の遺産である城郭石垣の保存のために現在の形状を計測するとともに, 石垣構築技術書である「後藤家文書」, 「石垣秘伝之書」および「石墻書」の三つの構築手法を明らかにすることで, 現存する石垣の形状と三つの構築手法による石垣の形状との比較により, 構築当時からの変形状況を把握した. このことにより, 石垣の崩壊の危険性の判断や修復の必要性および修復形状などへの活用が可能となる.
ISSN:0916-7293
1884-8141
DOI:10.2208/journalhs1990.22.103