超薄不織布の応力ひずみ測定に関する一考察

筆者等は、ジオテキスタイルを用いた補強土壁の耐震性に関する研究に於て、遠心力載荷実験装置を用いた小型の振動模型実験を行ない、補強土壁の動的挙動確認の資料の一つとして補強材(ジオテキスタイル)に作用する引張力を計測した。この種の実験は、相似則に従ったものであるが、補強材としては、縮小した極めて薄いものを用いなければならない。補強材として極薄の不織布を採用した。しかし、このような極薄不織布へのひずみ計測は大変困難である。その主な理由は、布のような伸びの大きな材料のひずみに追随するゲージおよび接着剤の選定が困難なことである。特に、今回のような動的ひずみ計測に於ては、一般的なひずみ計測技術によって信頼...

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Published inジオテキスタイルシンポジウム発表論文集 Vol. 9; pp. 69 - 76
Main Authors 田中, 満, 坂口, 昌彦
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 国際ジオシンセティックス学会 日本支部 30.11.1994
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ISSN0913-7882
DOI10.5030/jcigsjournal1986.9.69

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Summary:筆者等は、ジオテキスタイルを用いた補強土壁の耐震性に関する研究に於て、遠心力載荷実験装置を用いた小型の振動模型実験を行ない、補強土壁の動的挙動確認の資料の一つとして補強材(ジオテキスタイル)に作用する引張力を計測した。この種の実験は、相似則に従ったものであるが、補強材としては、縮小した極めて薄いものを用いなければならない。補強材として極薄の不織布を採用した。しかし、このような極薄不織布へのひずみ計測は大変困難である。その主な理由は、布のような伸びの大きな材料のひずみに追随するゲージおよび接着剤の選定が困難なことである。特に、今回のような動的ひずみ計測に於ては、一般的なひずみ計測技術によって信頼性の高い計測結果が得られるか否か明かではない。 今回、ジオテキスタイルに特殊な接着材により大ひずみケージを貼って、遠心加速度30G場に於ける加振実験でひずみ測定を行なった。その結果、極めて薄く伸びの大きな不織布のひずみ測定ができ、計測結果は、大型実験の値や計算値とも整合する良好な結果を得た。
ISSN:0913-7882
DOI:10.5030/jcigsjournal1986.9.69