揮発性硫黄化合物測定器ハリメーター(R)を用いた口臭測定の検討

日本歯科大学新潟歯学部の学生および職員から無作為に抽出した101名に対し, 口腔内の揮発性硫黄化合物の濃度を測定する口臭測定器Model RH17Eハリメーター(R)(Interscan社, 米国)を用いて口臭測定を行い, 口臭の官能試験と比較することにより, その有用性について検討した. また, 同意の得られた者13名に対し口腔内診査を行い, 口臭と臨床的パラメータの関連についても検討を行った. その結果, 1)官能評価値に対するハリメーター値の範囲に重複が認められるため, ハリメーターのみで口臭の程度を判別することは困難であると思われたが, 官能評価値とハリメーター値は対応する傾向があり,...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 41; no. 2; pp. 195 - 200
Main Authors 佐藤修一, 大森みさき, 村山恵子, 中村貴文, 斎藤光博, 今井理江, 堀玲子, 長谷川明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本歯周病学会 1999
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ISSN0385-0110

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Summary:日本歯科大学新潟歯学部の学生および職員から無作為に抽出した101名に対し, 口腔内の揮発性硫黄化合物の濃度を測定する口臭測定器Model RH17Eハリメーター(R)(Interscan社, 米国)を用いて口臭測定を行い, 口臭の官能試験と比較することにより, その有用性について検討した. また, 同意の得られた者13名に対し口腔内診査を行い, 口臭と臨床的パラメータの関連についても検討を行った. その結果, 1)官能評価値に対するハリメーター値の範囲に重複が認められるため, ハリメーターのみで口臭の程度を判別することは困難であると思われたが, 官能評価値とハリメーター値は対応する傾向があり, 本口臭測定器はチェアーサイドにおいて使用しうると考えられた. 2)臨床的パラメータとハリメーター値はすべての指標において相関関係は有意ではなかった.
ISSN:0385-0110