家系内に多発した若年性一側性高度感音難聴の症例について

若年性一側性高度感音難聴の183家系について, 家族歴・家系内メンバーの聴力障害等を検討した. 家系内重複発生を認めたのは5家系 (2.73%) で, 家系内に感音難聴を認めたのは75家系 (41.0%), 一側難聴を含むものは37家系 (20.2%), 両側難聴を含むもの45家系 (24.6%) であった. 一側ろうの家系内難聴発現率は一般健常者に比べて3~5倍高い値を示した. 以上より若年性一側性高度感音難聴の発現には, 遺伝が関与している, あるいは遺伝が関与している症例があると考察した....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 90; no. 12; pp. 1974 - 1984
Main Authors 小笠原真弓, 村上裕, 立木孝, 村井盛子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本耳鼻咽喉科学会 20.12.1987
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ISSN0030-6622

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Summary:若年性一側性高度感音難聴の183家系について, 家族歴・家系内メンバーの聴力障害等を検討した. 家系内重複発生を認めたのは5家系 (2.73%) で, 家系内に感音難聴を認めたのは75家系 (41.0%), 一側難聴を含むものは37家系 (20.2%), 両側難聴を含むもの45家系 (24.6%) であった. 一側ろうの家系内難聴発現率は一般健常者に比べて3~5倍高い値を示した. 以上より若年性一側性高度感音難聴の発現には, 遺伝が関与している, あるいは遺伝が関与している症例があると考察した.
ISSN:0030-6622