磁気刺激運動誘発電位による馬尾伝導時間の検討

「はじめに」腰椎部で磁気刺激を施行すると, 神経根レベルでの刺激が可能とされる1). 飯塚ら3)は, F波による末梢運動伝導時間と腰椎部磁気刺激による運動誘発電位の潜時の差を馬尾神経伝導時間とし, 腰部脊柱管狭窄症での馬尾神経伝導速度の遅延を報告している. ここでは, 腰椎椎間板ヘルニア, 腰部脊柱管狭窄症において馬尾伝導時間を測定し, この妥当性を検討した. 「対象および方法」健常人58例(13~77歳, 平均40歳), 単根障害を呈すL4/5あるいはL5/S高位の管内型腰椎椎間板ヘルニア12例(29~75歳, 平均47歳), 神経性跛行を主訴とする腰部脊柱管狭窄症28例(46~80歳, 平...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 49; no. 4; pp. 1245 - 1248
Main Authors 藤本英明, 淵上泰敬, 金子和生, 上野宏泰, 田口敏彦, 小田裕胤, 河合伸也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2000
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033

Cover

More Information
Summary:「はじめに」腰椎部で磁気刺激を施行すると, 神経根レベルでの刺激が可能とされる1). 飯塚ら3)は, F波による末梢運動伝導時間と腰椎部磁気刺激による運動誘発電位の潜時の差を馬尾神経伝導時間とし, 腰部脊柱管狭窄症での馬尾神経伝導速度の遅延を報告している. ここでは, 腰椎椎間板ヘルニア, 腰部脊柱管狭窄症において馬尾伝導時間を測定し, この妥当性を検討した. 「対象および方法」健常人58例(13~77歳, 平均40歳), 単根障害を呈すL4/5あるいはL5/S高位の管内型腰椎椎間板ヘルニア12例(29~75歳, 平均47歳), 神経性跛行を主訴とする腰部脊柱管狭窄症28例(46~80歳, 平均64歳)を対象とした. Magstim 200を用いて, 刺激強度60~80%でL4/5レベルでの磁気刺激を行い, 安静時での母趾外転筋よりMEPを記録した. 末梢運動伝導間:PMCT=(M+F-1)/2とMEPの潜時の差より馬尾伝導時間:CECTを求めた.
ISSN:0037-1033