坐位での頭振りを施行させた外側半規管型(クプラ結石症)頭位めまい症
「はじめに」近年末梢性頭位めまい症についての考え方が急速に整理されて, 回旋成分が主たる後半規管型(従来の良性発作性頭位めまい症1)2)や, 側臥位で水平成分が主たる外側半規管型等が考えられるようになってきた. また病態として, 剥脱した耳石あるいはそれに関連した物質(debris)が, 半規管内に浮遊した状態(半規管結石症・canalolithiasis 3)4), またはクプラに沈着した状態(クプラ結石症・cupulolithiasis 5))との考え方が一般的となってきた. 半規管結石症やクプラ結石症との認識に伴い, 半規管結石症に対して浮遊耳石置換法(Epley法4), Lempert...
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| Published in | めまい平衡医学 Vol. 61; no. 3; pp. 172 - 179 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本めまい平衡医学会
01.06.2002
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| ISSN | 0385-5716 |
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| Summary: | 「はじめに」近年末梢性頭位めまい症についての考え方が急速に整理されて, 回旋成分が主たる後半規管型(従来の良性発作性頭位めまい症1)2)や, 側臥位で水平成分が主たる外側半規管型等が考えられるようになってきた. また病態として, 剥脱した耳石あるいはそれに関連した物質(debris)が, 半規管内に浮遊した状態(半規管結石症・canalolithiasis 3)4), またはクプラに沈着した状態(クプラ結石症・cupulolithiasis 5))との考え方が一般的となってきた. 半規管結石症やクプラ結石症との認識に伴い, 半規管結石症に対して浮遊耳石置換法(Epley法4), Lempert法6)等)が, クプラ結石症に対して非特異的な理学療法(Brandt-Daroff法7)等)が用いられ, 半規管結石症に対する浮遊耳石置換法に関してはその有効性も多数報告されてきている8)~13). しかしながら, クプラ結石症については診断に苦慮することが多く, また慣れを期待した非特異的な治療法7)では体動による患者負担も大きい. |
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| ISSN: | 0385-5716 |