骨・関節感染床に対する持続潅流法の成績
「はじめに」骨・関節感染症の治療は, 整形外科領域の難治性疾患の一つであり, 当科では, 骨・関節感染症に対して, 閉鎖性局所持続潅流療法を行っている. 我々は, 当科で過去5年間に骨・関節感染症に対し局所持続潅流法を施行した症例について検討したので若干の文献的考察を加え報告する1)3)4)5)6)7). 対象および方法 症例は, 男性16例, 女性4例, 計20症例で年齢は18~77歳(平均52.5歳)であり, その潅流術後の経過観察期間は6ヶ月~5年(平均2年2ヶ月)である. 原因疾患としては, 慢性骨髄炎・関節炎:13例, 急性骨髄炎:1例, 人工関節感染:6例であり, その部位としては...
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          | Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 1; pp. 326 - 328 | 
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| Main Authors | , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            西日本整形・災害外科学会
    
        1996
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| ISSN | 0037-1033 | 
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| Summary: | 「はじめに」骨・関節感染症の治療は, 整形外科領域の難治性疾患の一つであり, 当科では, 骨・関節感染症に対して, 閉鎖性局所持続潅流療法を行っている. 我々は, 当科で過去5年間に骨・関節感染症に対し局所持続潅流法を施行した症例について検討したので若干の文献的考察を加え報告する1)3)4)5)6)7). 対象および方法 症例は, 男性16例, 女性4例, 計20症例で年齢は18~77歳(平均52.5歳)であり, その潅流術後の経過観察期間は6ヶ月~5年(平均2年2ヶ月)である. 原因疾患としては, 慢性骨髄炎・関節炎:13例, 急性骨髄炎:1例, 人工関節感染:6例であり, その部位としては大腿骨が最も多かった(表1). 起炎菌としてはMRSA:8例, 黄色葡萄球菌:例, 表皮ブ菌:4例, グラム陰性桿菌:3例である. MRSAは平成3年ごろより増加傾向であったが, 近年は減少している(表2). 以上の症例に治療として手術的に病的組織の掻爬掻清と局所の閉鎖性持続潅流をおこなった. 装置としては全例川嶌式持続潅流装置を用いた2). | 
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| ISSN: | 0037-1033 |