鎖骨遠位端骨折, 肩鎖関節脱臼に対するWolter Clavicular Plate使用の経験

「1. はじめに」Wolter clavicular plateは近年, 鎖骨遠位端骨折・肩鎖関節脱臼に対してよく使用され, 数々の良好な成績が報告されている. 我々も, 本骨折及び脱臼に対しWolter clavicular plateを用いて治療を行い, 良好な成績を得たので合併症の問題と合わせて報告する. 「2. 対象症例」症例は, 1995~1998年にかけて経験した鎖骨遠位端骨折9例, 全例Neer分類type II及び肩鎖関節脱臼Tossy分類Grade III 11例, Grade II 1例の計21例である. 性別は前者が男性7例, 女性2例, 年齢19~52歳(平均32.5歳...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 49; no. 4; pp. 1196 - 1199
Main Authors 今井達也, 後藤琢也, 吉田健治, 山下寿, 安部淳, 坂井健介, 星子久, 村上秀孝, 北川敬二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2000
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ISSN0037-1033

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Summary:「1. はじめに」Wolter clavicular plateは近年, 鎖骨遠位端骨折・肩鎖関節脱臼に対してよく使用され, 数々の良好な成績が報告されている. 我々も, 本骨折及び脱臼に対しWolter clavicular plateを用いて治療を行い, 良好な成績を得たので合併症の問題と合わせて報告する. 「2. 対象症例」症例は, 1995~1998年にかけて経験した鎖骨遠位端骨折9例, 全例Neer分類type II及び肩鎖関節脱臼Tossy分類Grade III 11例, Grade II 1例の計21例である. 性別は前者が男性7例, 女性2例, 年齢19~52歳(平均32.5歳), 後者が男性10例, 女性2例, 年齢18~67歳(平均44.3歳)であった. 「3. 手術方法」鎖骨より肩峰へ切開を加え, 大きく展開する. 鎖骨にプレートを合わせ, フックホールをドリリング. 鎖骨形状に合わせてプレートをモデリングし, フックを鎖骨後方よりホールに挿入する. プレートは, 3.5mmスクリューにて固定した. 肩鎖関節脱臼12例中4例にCadenat変法による靭帯再建術を併用した.
ISSN:0037-1033