未破裂中大脳動脈瘤周囲の解剖学的評価 - MRI (3D VRFA-TSE法) の有用性

「はじめに」 脳動脈瘤の手術において術前の解剖学的評価の重要性はいうまでもなく, これまで脳血管撮影や3D-computed tomography angiography(CTA), magnetic resonance imaging(MRI)などを用いて, 評価が行われてきた. MRIは近年, 3.0Tや7.0Tといった解像度の高いMRIでさまざまな評価が行われるようになってはいるものの, 限られた施設でのみ運用されている状況である. 今回われわれは, 市中病院で汎用されている1.5T MRIを用いて, 動脈瘤周囲の血管や脳との癒着の評価が可能かどうか検討を行ったので報告する. 「対象と方...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 48; no. 4; pp. 235 - 241
Main Authors 堀恵美子, 堀聡, 梅村公子, 岡本宗司, 柴田孝, 久保道也, 堀江幸男, 黒田敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳卒中の外科学会 31.07.2020
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ISSN0914-5508

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Summary:「はじめに」 脳動脈瘤の手術において術前の解剖学的評価の重要性はいうまでもなく, これまで脳血管撮影や3D-computed tomography angiography(CTA), magnetic resonance imaging(MRI)などを用いて, 評価が行われてきた. MRIは近年, 3.0Tや7.0Tといった解像度の高いMRIでさまざまな評価が行われるようになってはいるものの, 限られた施設でのみ運用されている状況である. 今回われわれは, 市中病院で汎用されている1.5T MRIを用いて, 動脈瘤周囲の血管や脳との癒着の評価が可能かどうか検討を行ったので報告する. 「対象と方法」 2015年5月から2017年6月に, 当院においてclippingを行った未破裂中大脳動脈瘤25例26病変を対象とした. 男性7例, 女性18例, 年齢は44-78歳(平均62歳)であった. 今回は, 動脈瘤の全周性で周囲の構造物との関係が確認できる中大脳動脈瘤について検討を行った.
ISSN:0914-5508