Gamma nail typeにおける問題点の検討

「はじめに」大腿骨転子部骨折の不安定型に対して従来のCHSでは充分な固定が得られないことがあるため, Howmedica社のGamma nailとRichards社のIntramedullary hip screw(以下IMHS)を使用してきた. その中で経験したいくつかの問題点について比較検討を加え報告する. 対象 1993年から1995年までの当科で治療したEvans分類Type I group3以上の23症例24股, 年齢は62~94歳, 平均80.9歳, 男性6例, 女性17例であった. その内Gamma nailを13股, IMHSを11股に使用した. 問題点および結果 両者のste...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 3; pp. 994 - 997
Main Authors 峯苫貴明, 可徳三博, 宮崎真一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1996
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」大腿骨転子部骨折の不安定型に対して従来のCHSでは充分な固定が得られないことがあるため, Howmedica社のGamma nailとRichards社のIntramedullary hip screw(以下IMHS)を使用してきた. その中で経験したいくつかの問題点について比較検討を加え報告する. 対象 1993年から1995年までの当科で治療したEvans分類Type I group3以上の23症例24股, 年齢は62~94歳, 平均80.9歳, 男性6例, 女性17例であった. その内Gamma nailを13股, IMHSを11股に使用した. 問題点および結果 両者のstemの形状は図1のようになっている. 手術手技はほとんど変わらないが, IMHSの方がやや多くなっている(表1). (1)適応について現在はっきりした結論を得られておらず, 安定型に対しては従来のCHSで充分な固定が得られるため, 不安定型に対してのみ使用してきた. (2)症例の体型によりstem挿入の際, 挿入困難となる場合がある. 肥満で軟部組織が厚い症例において, stemが内方へ斜めに入り易く, 特にosteoporosisの強い症例については髄腔が広くなっているため, さらにこの傾向が強くなる. このために, 術中下肢内転を強くしrag screw挿入時再整復しなおすことをしばしば経験する.
ISSN:0037-1033